歯が抜けた場合の対処法:入れ歯を選ぶメリットとデメリット

入れ歯

みなさんこんにちは。
歯科医院が監修したお口のお悩み相談室です。

歯が抜けたまま放置していると、さまざまな問題が発生する可能性があります。この記事では、歯が抜けたときに考えるべき対処法の一つ、入れ歯について詳しく説明します。どのような種類があり、治療のメリットとデメリット、費用や期間についても解説します。

目次

  1. 歯が抜けたまま放置するリスク
  2. 入れ歯の種類と選び方
  3. 入れ歯の装着プロセスと治療期間
  4. 入れ歯治療の費用と保険適用
  5. 入れ歯を選ぶ際のメリットとデメリット
  6. まとめ

1. 歯が抜けたまま放置するリスク

歯が抜けたまま放置しておくと、いくつかの深刻なリスクが発生します。第一に、抜けた部分の歯茎が縮んで硬化し、義歯やインプラントを装着しにくくなる可能性があります。また、隣接する歯が抜けた部分に向かって傾斜し、咬み合わせが悪くなることがあります。その結果、食生活において困難を感じるだけでなく、消化不良や栄養不足になる可能性もあります。

もう一つのリスクは、顎骨が吸収されてしまうことです。歯がなくなるとその部分の顎骨が徐々に吸収され、顔の形態が変わることがあります。これは見た目にも影響を与え、日常生活における自信喪失につながることがあります。さらに、顎骨が吸収されるとインプラント治疗が困難になるため、早めの対応が非常に重要です。

加えて、歯列全体のバランスが崩れることで、他の歯にも負担がかかり、健全な歯が早期に傷んでしまうことがあります。こうしたことを避けるためにも、早急に歯科医師に相談し、適切な治療法を選択することが重要です。

2. 入れ歯の種類と選び方

入れ歯には大きく分けて、部分入れ歯と総入れ歯の二種類があります。部分入れ歯は、抜けた歯が数本ある場合に用いられ、残っている天然歯に装着することで固定されます。一方、総入れ歯はすべての歯が失われた場合に使用されます。

部分入れ歯には、金属クラスプを使用したものや、樹脂製のフレキシブルデンチャーなどがあります。金属クラスプは強度が高く耐久性がある一方で、見た目には不自然な部分が残ることがあります。フレキシブルデンチャーは見た目が自然で、装着感も良いですが、耐久性にやや劣る場合があります。

総入れ歯は、通常アクリル樹脂で作られますが、高級なモデルにはシリコンやチタンなどの材質が用いられることもあります。シリコン製の入れ歯は非常に柔軟で、装着感が非常に良いですが、費用が高くなる傾向があります。

どの種類の入れ歯を選ぶかは、患者さんのライフスタイル、予算、装着感などを総合的に考慮して決定する必要があります。歯科医師と十分に相談し、自分に合った入れ歯を選びましょう。

3. 入れ歯の装着プロセスと治療期間

入れ歯を作成・装着するプロセスは、いくつかのステップに分かれます。まず、最初の診察で口腔の状態を確認し、必要な検査を行います。次に、歯型を取るために型取りを行います。型取りが完了したら、そのデータを基に入れ歯の設計が行われ、患者さんに装着感を確認していただきます。

この過程には数回の通院が必要で、通常3〜6週間程度かかることが多いです。また、入れ歯を装着した後も、細かな調整が必要になることが一般的です。こうした調整を定期的に行うことで、入れ歯の装着感や機能を最適化することができます。

一度入れ歯を装着すると、初めて扱う方には違和感や不快感があるかもしれません。しかし、数日から数週間で徐々に慣れていくことが多いです。そのため、最初は柔らかい食べ物から始め、徐々に普通の食事に戻すようにするのがコツです。

4. 入れ歯治療の費用と保険適用

入れ歯治療の費用は、選択する材料や技術、保険適用の範囲によって大きく変わります。一般的に、部分入れ歯の費用は保険適用で1万〜3万円程度、総入れ歯の場合は3万〜5万円程度が相場です。しかし、高級モデルや特殊な材質を使用した入れ歯は、保険適用外となり、費用が10万円以上になることもあります。

保険適用を受けるためには、いくつかの条件があります。たとえば、喪失した歯が一定数以上であること、特定の医療機関で治療を受けることなどです。また、初めて入れ歯を作る場合、保険適用が受けられるケースが多いですが、再作成や材質変更の場合は保険適用の範囲外となることもあります。事前に歯科医師に確認することが重要です。

それでも費用が気になる方は、分割払いが可能なクリニックや、入れ歯治療を専門とするクリニックなども検討すると良いでしょう。これらのクリニックでは、初診相談や見積もりを無料で行っている場合も多いので、情報を集めてから決断することをお勧めします。

5. 入れ歯を選ぶ際のメリットとデメリット

入れ歯を選ぶ際には、メリットとデメリットを十分に理解することが重要です。まず、入れ歯のメリットとして、比較的手軽に失われた歯の機能を回復できる点があります。特に、保険適用の場合は治療費も比較的安価で済むことが多く、治療期間も短いです。

しかし、入れ歯にはデメリットも存在します。例えば、装着感に違和感を覚える患者さんが多く、慣れるまでには時間がかかることがあります。また、食べ物が詰まりやすく、衛生管理が難しいという問題もあります。特に金属クラスプを使用する部分入れ歯では見た目が気になることもあるため、日常生活で自信を持って笑えないという心理的な問題も生じることがあります。

さらに、耐久性やメンテナンス費用も考慮する必要があります。部分入れ歯の場合は、周囲の歯に過度な力がかかることがあり、その結果、残存歯が早期にダメージを受けることもあります。総入れ歯の場合でも、日常的な手入れが不十分だと、口臭や感染症のリスクが高くなります。

まとめ

歯が抜けたまま放置すると、さまざまな健康リスクが発生するため、早めの対応が重要です。入れ歯は、その対策として非常に有効な方法の一つです。入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯があり、患者さんのライフスタイルや予算に応じて最適なものを選ぶことができます。

治療には数週間から数ヶ月かかることが多く、費用も保険適用などで変動します。入れ歯を選ぶ際は、メリットとデメリットを十分に理解し、歯科医師と相談して最適な治療法を選んでください。予防ケアや定期的なメンテナンスも必ず行い、健康な口腔環境を維持することが大切です。

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